農業をしていく上で様々な害虫のことを知らなければならないが、今回はハスモンヨトウについて書いていく。
今年は夏から秋にかけてハスモンヨトウが大量発生し、農作物に被害をもたらしてる。
ハスモンヨトウとは?
http://toyokeizai.net/articles/-/138387
農作物定植時の翌日から次々とこんな感じで葉を切られ、10ヶに1個はやられた。
今までこんなことはなかったのにって思っていたら、ヨトウ被害の記事を見かけて、是非ハスモンヨトウについての記事を書こうと思っていた。
ハスモンヨトウの生態
ハスモンヨトウは暖地系害虫で寒さに弱く、越冬は一般に難しい。
休眠性がないので、加温されたハウス内などでは冬季も発育と活動を続ける。
越冬しないので冬から春までは少ないが、夏から秋に多く発生する。
発生量は年によって著しく変動し、春から雨が少なく、梅雨明け早い暑さが厳しい年の秋に多発する傾向がある。
幼虫が成長すると日中は日陰や土の中などに潜み、主に夜間に活動する。
ヨトウムシは漢字では「夜盗虫」と書くが、読んで字のごとく夜行性で夜の間に葉をかじって最後には茎がちぎってしまう。食欲旺盛で、大発生すると夜間に食害する音がガサガサと聞こえてくる。
野菜への実害
ハスモンヨトウによるの作物被害
ハスモンヨトウはなんでも食べる卑しいやつで、野菜、花き、果樹にまで被害が及ぶ。
野菜においてはサトイモ、ヤマノイモ、キャベツ、ナスを食い荒らす。
ハクサイ、ダイコン、ネギ、トマト、ピーマン、ニンジン、イチゴなども食べ荒らすので定植する際には一番に気をつけなければならない外周である。
畑作物では大豆(ダイズ)が特に被害が多く、花きではキク、ダリア、キンセンカ、カーネーション、シクラメンなどに被害がある。
例年は8~10月頃の被害が大きい。
ふ化幼虫は集団で葉肉を食害するため、表皮のみが残る。
黄白色から褐変枯死する被害葉が現れ、次々と被害が拡大する。
このころになると幼虫は分散し、数頭から十数頭が群がって食害するようになる。
中齢幼虫以降の被害は、葉縁から葉脈や葉柄を残して暴食するのでほ場一面が丸坊主になることがある。
老齢幼虫になると果実の中に食入したりする。
実害の様子
実際に被害にあった苗の画像を載せていく。
対策
鳥に捕食してもらう
鶏などの動物を放し飼いにして土の中のヨトウをたべてもらう。
トラクターで畑を耕した後にはカラスやセキレイなどの鳥が集まり土の中を突いている。
おそらく土の中の虫を食べてくれている。
写真にはないが10羽以上の鳥が集まって耕した後を突いている。
とてもありがたい。
農薬
ハスモンヨトウに効く農薬の散布が現実的。
ランネートやオルトランなどの農薬で害虫対策を行う。
減農薬ということでできるだけ農薬散布は避けているが、仕方がない場合もある。
まとめ
長雨による農作物被害で大変な被害を被っている上でのこの害虫被害。
大変参ったことだったがなんとか乗り切って野菜がすくすく育っている。