先日四国が誇る秘境駅『坪尻駅』に行ってきました。
- 徳島県三好市にある坪尻駅とはどんな駅なのか?
- 電車ではなく、車で行くことができるのか?
- 徒歩でどのくらいかかるのか?
などについて記事を作成しましたので、ぜひご覧ください。
坪尻駅とは?
坪尻駅(つぼじりえき)は、徳島県三好市池田町西山にある、四国旅客鉄道(JR四国)土讃線の駅である。
駅番号はD19。
四国に2つしかないスイッチバック駅の1つ(もう1つは同じ土讃線新改駅)である。
徳島県と香川県の県境にある猪ノ鼻峠付近、標高272mの地点に位置し周辺には山林や川しかない。駅
構造の関係から通過する普通列車もあり、秘境駅のひとつとされている
坪尻駅の場所はグーグルマップの通り。
坪尻駅(つぼじりえき)は、徳島県三好市池田町西山にある四国を代表する秘境駅として有名。
周りに民家もなく、駅まで車まで行けません。
車を降りてから徒歩で舗装されていない道をひたすら下っていきます。
って思うかもしれませんが、きちんとした理由があるんですよね。
そんな秘境駅と化してしまった坪尻駅ができた理由や実際に歩いて行って見た様子、感想について紹介したいと思います。
坪尻駅ができた理由
坪尻駅の生い立ちは以下のとおり。
坪尻駅の前身は、信号場だったとのこと。
JR四国、土讃線の讃岐財田駅から箸蔵駅間の距離が長く、列車ダイヤ編成上の行き違いを可能にする際の信号場として、昭和4年4月28日開設されました。
建設当時、この場所は鮎苦谷(あゆくるしだに)の川底で敷地を確保するため、導水トンネルを掘り、川の流れを下方に変えながら川底を埋め立てるという難工事だったそうです。
その後、1950年1月10日(昭和25年)地元7町内会の人たちからの強い要望により、駅として利用されることになりました。
開業当初は徳島県池田町に天秤棒を担いで野菜販売に行く行商人や通学する学生らなど、一日100人程度の利用客で賑わっていたそうです。
駅員も十数人いたとか。
しかし自家用車や道路整備の普及、過疎化に伴い、昭和45年には無人駅となりました。
駅には引込線を備えたスイッチバック構造で、同じ土讃線の新開駅のような平面交差となるシーサス・クロッシングポイントを設置していましたが、鉄道民営化後には高速改良工事の際、一線スルーの肩渡りポイントに変更されました。
スイッチバックというのは動画を見ればわかりやすいです。
線路を使用して方向転換するんですよね。
平成22年1月十日には開業60周年を迎えることとなり、臨時列車『坪尻秘境号』を運転、よく11日には還暦を記念してもみの木を駅前に植樹するなど、地元の人たちと盛大に祝いました。
日本で有数の秘境駅として全国の秘境マニアに人気のある駅なんです。
また、近年はテレビ番組で放送されたこともあり、坪尻駅の認知度は非常に高いんです。
坪尻駅へのアクセス方法
坪尻駅へは複数ルートあり
車+徒歩での坪尻駅へのアクセス方法は2ルートあります。
- 国道32号線のバス停付近から徒歩で行くルート
- 徳島県道6号線「込野観音寺線」から峰の久保農道をに入って行くルート
山道が表記されている地図で確認すると2ルートしかありませんが、もう1ルートあるようです。
県道6号線から農道を通り坪尻駅へ向かうルートを紹介している記事を発見しました。
こちらもぜひ参考にして見てください。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1672597/blog/41407600/
この中で一番わかりやすい国道32号線沿いにあるバス停から坪尻駅までのルートを紹介します。
坪尻駅まで実際に行って見た
結論からいうと国道32号線の坪尻バス停から駅舎まで徒歩で20分。
国道32号線・阿波別街道を箸蔵駅前から3キロほど北に向かうと坪尻駅の看板があります。
この看板のちょうど真下に車一台駐車できるスペースがあります。
駅まで600メートルの表記。
ここが駅への入口。
落石やガスボンベや冷蔵庫、キャタピラ、洗濯機など、産業廃棄物が転がっています。
倒れた竹の中をかき分けて進む。
下は崖で、足元を滑らせたら大変危険です。
雨の日、足元が悪い日に坪尻駅に行くのは危険です。
注意が必要、というか雨の日の訪問はやめておいたほうがいいですね。
天気のいい足元の乾いた日でも危ないですからね。
駅まで獣道が延々と続きます。
坪尻駅の手前に1軒の廃屋が見えてきました。
実はこの廃屋、坪尻駅を知っている人にとっては有名な建物なんです。
この辺りに集落があった頃に営業していた雑貨店で、昭和38年に発生した四国連続強盗殺人事件の容疑者が6名を殺害後に逃げ込んだ建物。
現在、坪尻駅周辺で唯一残る家屋です。
容疑者はここで現金2000円とお菓子を奪って逃走したそうです。
詳しくはウィキペディアで四国連続強盗殺人事件の項をご覧ください。
廃墟の横に無造作に放置されたバイクといい、廃墟マニアにはたまらないかもしれません(^_^;)
国道32号線を降ること、20分、ようやく土讃線の線路が見えてきました。
そしてついに坪尻駅に到着!
写真だけではわかりづらいので動画も撮りました。
坪尻駅の様子
秘境駅で有名な坪尻駅は、現役のスイッチバック駅としても知られてます。
駅のホームには『秘境の駅 坪尻駅』という看板も。
比較的新しいですね。
駅の反対側を探索。
その時ちょうど特急列車が通過しました。
坪尻駅の特急列車の通過時刻の票が線路の脇に張り出されていました。
この場所を訪れる人のために注意を喚起するためのものですね。
アンパンマンの顔がある時刻がアンパンマン列車の通過時刻のようです。
てっきりカメラ撮影のための時刻表かと思いました。
とにかく手動の踏切しかないので列車には注意が必要です。
駅へ行くための必須アイテム
- 長袖長ズボン
- トレッキングシューズ
- 虫除けスプレー
- タオル
- ペットボトルなど飲み物
今回の訪問は真夏。
実は国道32号線を車で通っていて、たまたま看板を見て急遽坪尻駅に行くことを決めたんです。
なので何の装備もなしで出かけました。
服装は半袖と裾の短いズボン。
マムシに出くわさないかヒヤヒヤしました。
また蚊に体の至る所を刺されてしまいました。
夏に出かける時には虫除けスプレーは必須ですね。
また日焼け対策・紫外線対策も大事ですね。
靴もなるべく山歩きするようなトレッキングシューズを履いて行くことをお勧めします。
携帯電話・スマートフォンの充電は十分にしておくこと。
モバイルバッテリーがあれば便利です。
タオルやペットボトルも持って行ったほうがいいですね。
坪尻駅から乗車する方法
この駅には普通列車も停車します。
が、平日は一日に7本のみ。
特急列車待ちの間に周りを探索することもできますが、列車から離れすぎるとおいてきぼりになる可能性もあります。
ということで坪尻駅を堪能したい方は車を道脇において徒歩で行くことをお勧めします。
国道32号線沿いにバス停があります。
野呂内口行きが7時30分、13時10分、18時10分
池田駅前行きが7時37分、13時17分、15時33分
琴平・多度津・高松行きが7時2分、8時29分、13時52分、17時1分。
池田・大歩危・高知行きが12時33分、14時54分、16時51分。
上記から推測するとこんな感じになります。
- 野呂内口行き7時30分坪尻着か池田駅前行き7時37分のバスを降りて、駅に行けば8時29分の琴平行きに乗車可能
- 野呂内口行き13時10分坪尻着か池田駅前行き13時17分のバスを降りて、駅に行けば13時52分の多度津行きに乗車可能
- 池田駅前行き15時33分のバスを降りて、駅に行けば16時51分の琴平行きに乗車可能
- 野呂内口行き18時10分坪尻着は当日の電車に乗れない
坪尻駅を下車し、バスで帰る場合はこんな感じになります。
- 琴平行き7時2分を下車、坪尻バス停野呂内口行き7時30分・池田駅前行きが7時37分のバスに乗車可能
- 池田行き12時33分を下車、坪尻バス停野呂内口行き13時10分・池田駅前行き13時17分のバスに乗車可能
- 琴平行き17時1分下車、坪尻バス野呂内口行き18時10分のバスに乗車可能
ぜひ参考にしてください。
未舗装の山道なので、実際に訪問する方は十分に気をつけてください。
まとめ
タイムテーブルの兼ね合いもあり、各駅停車の電車を待たずに坪尻駅を後にしました。
また、自宅に帰って写真をチェックしたところ、撮影したはずの写真がない・・・
写真がかなり抜け落ちていることに気づきました。
時間帯・季節を変えてもう一度再チャレンジすることになりそうです。
今度はどのルートで行ってみようかな、という楽しみもできました。
日本全国から秘境駅『坪尻駅』を徒歩で探索する際には、きちんとした装備で十分に気をつけて行ってください。