田舎暮し 農業・農作業

受粉しなくても実がなるピーマンやシシトウ、唐辛子のハチの受粉の増収効果

夏野菜の収穫量が増えるハチの受粉

西洋マルハナバチ

ピーマンやシシトウなどの唐辛子属はトマトやナスと同じナス科の果菜類です。

しかし、同じナス科でもホルモン処理などの人工授粉や昆虫による受粉が必要なトマトやナスと違い、トウガラシ属の花は自家受粉により結実します。
唐辛子系はホルモン剤を使用しての受粉は聞いたことはありません。

そのため、シシトウやピーマン甘長唐辛子などはビニールハウスなどの施設栽培であってもマルハナバチなどの受粉昆虫を利用することは一般的なことではありません。

一般的な野菜の受粉は以下のような仕組みです。

花は開花と同時に開葯(開葯 とは未成熟な葯は閉じており花粉が内部に閉じ込められていますが、成熟すると葯が開いて花粉が外に出られるようになります。)し、花粉をたくさん吹いた雄しべの間を雌しべが伸長していくことで、柱頭に花粉が付着します。
一方でその花の中は多量の蜜があります。

植物にとって蜜は昆虫に花粉を運んでもらうために必要なものであり受粉率を高めてくれると考えられています。

流蜜は植物にとって繁殖のための大事な機能の一つです。

一般的にトウガラシ属は受粉しなくても実がなります。
しかしマルハナバチなどの昆虫を利用すれば受粉率の上昇などの効果があるとされています。

韓国やヨーロッパではマルハナバチの利用が一般的

菜の花,西洋マルハナバチ

お隣の韓国では唐辛子の施設栽培でマルハナバチがよく利用されているそうです。

また、ヨーロッパなどでも唐辛子以外にもピーマンやパプリカなどの受粉に利用することもあるそうです。

欧米ではマルハナバチを利用したピーマン、パプリカ栽培にマルハナバチを受粉利用することで唐辛子類の形がよく大きく育つ効果があることがわかっています。

まとめ

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トマトやナス、いちご、ウリ科野菜は一般的ですが、ピーマンや唐辛子などでもマルハナバチが有効利用できることがわかってきているそうです。

唐辛子など受粉しなくても良い野菜に関して、ハチを利用した受粉は日本では広まらないと思いますが、家庭菜園であれば自分で受粉作業をしてみるのも良いかもしれません。

ちなみにキュウリも花が受粉しなくても実がなる野菜のひとつです。
露地栽培の夏から秋にかけて収穫する「夏秋(かしゅう)きゅうり」は花が咲くとたくさんのミツバチや虫が花粉を集めに来ますが、冬のビニールハウス栽培では寒さのためにミツバチどころが昆虫自体もいませんが、きちんときゅうりの実がなります。

なんか不思議な感じがします。

トウガラシ属と同じように受粉を必要とせずに結実(実がなる)する野菜のひとつです。

さすがにきゅうりには利用する価値がないような気はします。

開葯の意味参考
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12144355072

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